症例

股関節脱臼に対する大腿骨頭靱帯再建術(トグルピン法)

14歳のワンちゃんが股関節を脱臼し動けなくなっているので、何とかして欲しいとのことで主治医の先生から電話がありました。
エックス線を見ると腹側脱臼を呈していました。我々は、股関節を安定化させるためにもっとも生理的な方法
大腿骨頭靱帯を再建するトグルピン法を選択しました。その理由は寛骨側と大腿骨の靱帯を目視しながら再建可能だからです。
またこの方法は自骨を温存でき、大腿骨頭頸部切除のような積極的なリハビリは必要としていません。
しかし、一定の症例で再脱臼を起こすのも事実です。当院での32例中、トグルピン法の術後の再脱臼率は20%です。
一方、その再脱臼のほとんどは6週間以内に起こっており、術後の関節周囲のリモデリングが終了していないうちに、運動制限ができなかった症例です。
近年、ブラジルのAnhembi-Morumbi Universityからも股関節脱臼(CFL)に対するTP(トグルピン)とFHNE(大腿骨頭頸部切除術)を比較し、
TPの有効性に関する論文も発行されています。 また、FHNEを行うと以下のような合併症があると言われています。

Complications

  • shortening of the limb(足が短くなる)
  • abnormal limb motion(不自然な足の動き)
  • muscle atrophy(筋肉の萎縮)
  • varying degrees of lameness(様々な程度の跛行)
  • Pain can persist if excision is inadequate.(切除が不十分だった場合痛みが継続する)
  • patellar luxation(膝蓋骨脱臼)
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年齢、経済的な理由、術後のリハビリの有無など様々な要因を考慮し術式を決定すべきであると思われます。

 

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