人工滑車PGR、脛骨粗面外側移行術(TTT)のリハビリテーション#1
ヨークシャー・テリア7歳2kgの左前十字靭帯完全断裂に対してラテラルスーチャー法、大腿骨遠位に人工滑車、脛骨粗面外側移行術(TTT)の術後2週目からリハビリテーションを開始しました。
術後2週間ケージレストによる安静にし、抜糸後から水中トレーニングを開始します。
術後2週目 水中トレーニング『トレッドミル』
飼い主様からの問診で段差が跨ぎずらそう、患肢に体重をかけたくない様子とのことなので、水中トレッドミルによる浮力で関節への負担を軽減して行いました。水中でもかなり負重が弱いのが確認できます。そのため、スピードはゆっくりすることで患肢に負荷をかけすぎないよう気を付けて実施します。
術後2週目 陸上トレーニング『キャバレッティ』
まだ負重が弱く、体重を患肢にかけたくなさそうです。キャバレッティを行うことで少しずつ膝関節を動かすようにします。
術後4週目 陸上トレーニング『キャバレッティ』
4週目から短い距離の散歩を始めていただきます。前回に比べ、患肢への負重が少し出来るようになってきました。
術後4週目 水中トレーニング『トレッドミル』
4週目にして膝の動きが少しずつ大きくなってきました。スピードを少しずつ上げていき、更に動かすように行います。
術後6週目 水中トレーニング『トレッドミル』
膝の動きも大分大きくなったことで歩行がスムーズです。飼い主様からも問題なく歩行が出来るようになってきましたと言っていただきました。
術後10週目 水中トレーニング『トレッドミル』
10週目では跛行することなく、正常に歩行が可能なまで回復しました。
水中トレッドミルでは傾斜を上げることで負荷をかけて行いましたが、患肢にしっかり負重できるようになりました。

緊張しながらも少しずつリハビリに慣れていき、とても頑張ってくれました!

