犬の股関節形成不全に対するTPO








股関節形成不全を呈する患者さんにピエゾサージェリーで30°の骨盤矯正術を実施した。術後6週間の時点で寛骨臼の被覆率、Norberg角に大幅な改善を認めた。
TPO(Triple Pelvic Osteotomy)やDPO(Double Pelvic Osteotomy)におけるピエゾ電気手術器(Piezosurgery)の使用に関する研究は、イタリアのテーラモ大学(University of Teramo)で行われています。2022年に発表された研究では、テーラモ大学獣医学部の研究チームが、ピエゾ超音波手術器を用いたDPO手術における坐骨神経損傷のリスクを評価しました。
研究概要:ピエゾ電気手術器を使用してDPO手術を行った50頭の犬(計84件の手術)を対象に、術後の坐骨神経損傷の有無を評価しました。
https://pmc.ncbi.nlm.nih.gov/articles/PMC9228764/
結果:術後の神経学的評価において、一時的または永久的な坐骨神経損傷は確認されませんでした。
結論:ピエゾ電気手術器を用いた腸骨骨切りは、坐骨神経損傷のリスクを低減できる可能性があると示唆されました。この研究は、ピエゾ電気手術器が神経や血管などの軟部組織への損傷を最小限に抑えつつ、骨切りの精度を高めることができるという利点を活かしたものです。
先端のテクノロジーを日常の安全な整形外科手術に生かして行きたいと思います。