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症例

脊髄造影検査

髄造影検査(ミエログラフィー)は、”犬の椎間板ヘルニアの診断”において極めて重要な役割を果たします。特にCTやMRIといった高度な断層撮影が利用できない地域、またはベトナムのような発展途上国において、その価値は非常に高いものとなります。脊髄造影検査は低コストで実施可能であり、X線撮影装置と造影剤、全身麻酔の環境があれば実施が可能です。これにより、高価なCTやMRI装置を保有していない動物病院(国)でも、椎間板ヘルニアの有無や病変部位、脊髄圧迫の程度を的確に評価することが可能です。また、手術適応の判断や術前計画にも非常に有用であり、迅速な治療介入に結びつけることができます。特にグレード3以上の神経障害を呈する症例では、早期に病変部位を特定し、外科的減圧を行うことが予後に大きく影響します。繰り返しますが、”まったなし”の動物医療では脊髄造影検査は決して無くしてはならない技術なのです。日本の外に出てみると良くわかります。

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