ダクタリ会

症例

三点骨盤骨切り術(Triple Pelvic Osteotomy)

関節形成不全 CHDとは、太ももの骨(大腿骨頭)の先端が骨盤のくぼみ(寛骨臼)にうまく収まっていない状態で、股関節の噛み合わせが悪くなる先天性の疾患です。

主な症状:

  • 歩き方がぎこちない・うさぎ跳びのような歩き方
  • 起き上がる時に痛そう
  • 後ろ足の筋肉が細くなる
  • 活動量の低下・動きたがらない

TPOは、若くてまだ変形が進んでいない犬に適応される外科手術で、骨盤の3か所を切り、寛骨臼の角度を調整することで、股関節を安定させ将来的な関節炎や痛みを防ぐことを目的とします。

対象となるワンちゃん:
・エックス線で股関節形成不全と診断された犬
・年齢が5~12か月齢程度(成長期であること)
・亜脱臼の程度が重度でない犬、関節炎のない患者さん

期待される効果:

  • 関節の安定化
  • 関節炎の予防(術後にわずかに進行してしまうこともあります。)
  • 長期的な痛みの軽減
  • 手術後の活動性向上

【手術の流れ】

  1. 事前検査
    レントゲン・血液検査・関節のゆるみの評価を行います。(オルトラニサイン)
  2. 手術当日
    全身麻酔の後に患部の剃毛、消毒を行い手術室に入室します。その後、硬膜外に鎮痛剤を投与し骨盤の3か所(腸骨・坐骨・恥骨)を骨切りし、専用の8穴ロッキングプレートとロッキングスクリューで新しい角度に固定します。
  3. 入院期間
    通常は3~7日間程度。
  4. リハビリとケア
    矯正した骨盤が安定する術後2ヶ月は安静が必要です。リハビリや体重管理も重要です。

【術後の注意点】

  • 飛び跳ねたり、階段を上り下りする動きは避けましょう
  • 定期的な再診(レントゲン確認)が必要です
  • リハビリ(衝撃の少ない散歩や水中歩行)を少しずつ進めましょう
  • 適正体重の維持が股関節の健康に重要です

※患者さんは7ヶ月齢のワンちゃんです。手術直後はまだ関節内に骨頭が納まりませんが徐々に寛骨臼内に収納されることが期待されます。

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