ダクタリ会

症例

下顎骨粉砕骨折

犬同士の咬傷による小型犬の下顎粉砕骨折に対して、Orthogonal Titanium Locking Plate,  β-TCP, PRP, 自家腸骨翼移植術による整復固定術を行なった。顎顔面からの出血量が多かったことから、同時に輸血を実施。犬の咬傷による破壊力は凄まじく、容易に骨さえも粉砕する衝撃だ。術後は顎関節が拘縮しないように早期のリハビリも重要である。
今回は幸い輸血が間に合い、一命を取り留めたが、残念ながら我が国には必要な時にとっさに犬猫に輸血できるアメリカのような血液バンク、骨欠損に対する骨バンクシステムなどはない。薬事法の絡みもあり、我が国ではかなりの遅れをとっている。したがって、ボランティアの供血犬やシェルターにいるワンコたちに獣医学的・科学的根拠に基づいた安全な範囲内で献血をお願いしているのが現状だ。大型犬と生活している方には、ぜひ献血にご協力をいただきたい。

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