ダクタリ会

症例

中内耳真珠腫

数年前から中耳炎の治療をしている短頭種の犬の症状が最近になり悪化し、顔面神経麻痺を発症したとのことで紹介がありました。MRI検査では中内耳に貯留物を認め、一部頭蓋骨を破壊して脳内に入り込んでいる所見も見られました。慢性的な中耳炎に続発した真珠腫が疑われ、外科的に切除、細菌培養を行いました。今回、手術方法は全耳道切除(Total Ear Canal Ablation)+外側鼓室胞切開(Lateral Bulla osteotomy)を選択しました。病理検査の結果は真珠腫に一致するものであり、多剤耐性菌も複数検出されました。今後は脳神経機能の回復に期待し、抗生剤を使用しながら経過を見ていくことになります。

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