ダクタリ会

症例

大腿骨頭靭帯断裂

若い柴犬さんが後肢を痛めたようで、数日、跛行を呈しているので精査と治療をして欲しいと、主治医から連絡がありました。麻酔下での精査では股関節にシャープなオルトラニサインが確認されました。関節包の損傷を伴わない、大腿骨頭靭帯の完全断裂が示唆されました。この問題を解決するために、Toggle Pinによる大腿骨頭靭帯の再建術をおこないました。自骨を温存でき、生体にとって最も生理的な靭帯再建術がトグルピンと言われています。しばらくは安静が必要ですが、徐々に機能回復が得られます。大腿骨頭頸部切除関節形成術(FHNE)は自骨の温存が期待出来ない場合に限って行われる最終的な手技と考えています。

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