ダクタリ会

症例

犬の三叉神経鞘腫

4週間ほど前から椅子の足にぶつかるようになってきた、左旋回もあるとのこと。てんかん発作はない。MRI検査では右側の中脳腹側から三叉神経に沿ってT2等〜高信号、T1等信号、明瞭に造影増強される占拠性病変あり。この病変は中脳、橋、延髄の右側に拡大して脳実質を強く圧排している。右側の側頭筋と咀嚼筋が萎縮している。このことから、典型的な三叉神経鞘腫に一致すると考えられた。一般的には脳幹部に接し、外科的な対応は困難である。抗がん剤や放射線治療にも感受性は良くないことが知られているため、治療としては支持的なものに限定される。

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