ダクタリ会

症例

犬の壊死性白質脳炎

若齢のヨークシャーテリアが神経症状(発作・見当識障害)を理由に紹介来院されました。
神経検査では視覚が弱くなっていることがわかりました。

MRI検査を行うと大脳全域の白質および視床~中脳の右側に異常が認められ、脳の右半球が腫脹し左脳を圧迫しています。
このような状態からさらに悪化すると脳ヘルニアを起こし、最悪の場合麻酔から覚めない可能性があります。
MRI撮影中から脳圧降下治療、抗炎症治療を開始し、問題なく覚醒することができました。

壊死性白質脳炎に対する治療は一般的に免疫を抑える治療を行いますが、治療に反応すれば長期的な予後は比較的良好です。
この患者さんは1週間の免疫抑制治療ですっかり元気になりましたが、生涯にわたる治療が必要です。

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