ダクタリ会

症例

犬の肺腺癌の1例

12歳のゴールデンレトリーバーが、肺の腫瘤を主訴に当院を紹介受診されました。

咳の症状がひどく、胸部X線検査では画像のような巨大な腫瘤が認められました。

精査のため全身CT撮影を実施、腫瘤は左肺後葉に発生し、大きさは10cmでした。

その他の肺葉に転移所見は認められず、外科適応と判断いたしました。

術式は左の第6肋間開胸アプローチを行い、肺門部の血管、気管支の処理にはTAステープラーを使用しました。

麻酔は安定しており、覚醒も良好でした。術後に咳は劇的に改善し、状態もよくなりました。

 

犬や猫の肺がんは人間に比べて発生は稀である。予後因子には腫瘤の大きさ、症状の有無、組織学的タイプなどがあり、

孤立性の場合は大きくても外科適応であり、多発性の場合は外科不適応である。

 

 

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