ダクタリ会

症例

犬の肺葉捻転

7歳の30kgのMix犬が咳が出るとの事でかかりつけ医を受診しました。胸部エックス線検査では大量の胸水貯留が確認されました。胸水の原因究明のためにCTで評価して欲しいと、かかりつけ医より連絡がありました。CTでは左側前葉後部の肺葉捻転が確認されました。この病気を解決するためには捻転、壊死した肺を切除する以外の方法は知られていません。左第5th肋間開胸により、捻転し、変色した肺葉を確認しました。手術では捻転した肺葉を元に戻さないことがコツになり、そのままステープラーで一括切除しました。この病気はまだ不明な点が多く残されています。胸の深い大型犬に起こりやすいとされていますが、パグ、ヨークシャーテリアでも時折発生するようです。まずは標準的な手術により、予後は良好と判断されます。

症例カテゴリー

ページトップへ