ダクタリ会

症例

犬の脾臓腫瘤摘出

14歳、メスのミニチュアダックスフントが右後肢の麻痺を主訴にかかりつけ病院を受診。レントゲン検査にて腹腔内に腫瘤が認められたため、当院を紹介受診された。当院のエコー、CT撮影にて脾臓に複数の腫瘤(最大計4.5cm)が認められた。また偶発的に右の腎臓にも1.4cmの腫瘤が確認された。後肢のふらつきは椎間板ヘルニアが疑われた。後日脾臓摘出術および右腎臓腫瘤の細胞診を実施した。術後の経過は良好であり、翌日退院となった。右腎臓腫瘤は腎腺癌などが疑われたため、経過観察を行い増大傾向がある場合は外科手術を検討する必要があると思われる。脾臓腫瘤の病理検査結果は良性の骨髄脂肪腫であった。脾臓腫瘤は良性悪性に関わらず、破裂を起こし急性の腹腔内出血を呈することがあるため、状況に応じて脾臓摘出を実施する必要があると思われる。

 

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