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症例

猫の尿管結石に対する尿管新吻合術#16

3歳になる若い猫さんの尿管結石に対応して欲しいと主治医から連絡がありました。CT検査で尿管結石により狭窄を起こしている領域を確認し、狭窄部位を外科的に切除、膀胱と新吻合術を実施しました。術後は徐々に腎盂内圧が減少し、血液の数値も改善しています。この手術は人工物を使用しないという最大のメリットがあります。一方で、長時間の手術、顕微鏡下でのマイクロサージェリーによる新吻合のテクニックが必要となります。猫の管腔臓器は炎症を起こすと他の動物に比較すると狭窄しやすいそうです。尿路結石は炎症の原因となるので、できれば予防してあげたいのですが、残念ながら、エビデンスのある有効な解決策は見つかっていないのが現状です。

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