ダクタリ会

症例

猫の尿管結石摘出術及び尿管新吻合術

7歳の猫さんが尿管結石で腎機能が低下し、色々な内科治療を行っているが、治療効果が限定的であるため、外科的な介入が必要になるとの判断により、主治医の先生から相談がありました。CTで確認すると右の尿管に結石が二つ存在し、右の腎盂拡張もあることから尿管閉塞による腎障害と診断しました。この疾患に対して、結石により閉塞、炎症を起こし、狭窄した遠位を切除し、顕微鏡下で近位の尿管と膀胱を新吻合術を行いました。実際に尿管は炎症の結果、ステントが設置できないほど狭窄していました。数日は片側の腎盂〜尿管〜膀胱〜尿道にカテーテルを挿入、尿量のモニタリングを行います。徐々に腎臓の数値は改善し、食欲も出てきたことから、外科的な尿路開放術に一定の効果があったものと判断されました。しかし、腎盂内に結石が存在していることから、定期的に主治医のもとで血液検査と超音波検査を行う必要があります。

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