ダクタリ会

症例

猫の尿管結石に対するSUBシステム(人工尿管設置)

性腎臓病に罹患している高齢の猫さんが急性の腎障害を起こし、危険なレベルの高カリウム血症を起こしていると主治医から相談がありました。エコーで両側の腎盂拡張が顕著に確認されました。このままでは生命に危険が及ぶので、一時的に腎瘻カテーテルを両腎盂に刺入、尿の排泄路を確保しました。腎瘻からの尿の排泄はスムーズに行われ、数日で高カリウム血症が改善したため、開腹手術によりSUBシステム(人工尿管)で救済しました。メリットとして手技がシンプルで麻酔時間の短縮になることがあげられます。高齢の患者さんには負担が少ないかもしれません。
一方、デメリットには高い感染率、定期的なメンテナンス、異物反応、人工尿管の閉塞などが挙げられます。当センターではSUBシステムは尿管結石に対する第1選択肢ではありませんが、救命ために必要な最終手段と考えています。

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