ダクタリ会

症例

猫の左右尿管結石による腎機能障害

3歳のアメショーさんが激しく嘔吐しているとのことでかかりつけ医を受診しました。血液検査では腎臓の数値が振り切れて上昇している。高カリウムもあるとのことで、左右の尿管結石に対する外科的な対応をして欲しいとのことで来院されました。
超音波検査で左右の腎盂が著しく拡張していたので、そのまま、無麻酔CT検査を行い左右の尿管結石による左右の腎盂拡張が確定されました。直ちに経皮的腎盂穿刺により、腎後性高窒素症、代謝性アシドーシス、高カリウムの補正を行いました。来院から約36時間で高カリウムが消失し、血液データが改善してきたことから、両側同時にマイクロサージェリーで尿管切開により結石摘除を行いました。術後は結石が閉塞していた影響で尿管炎が顕著になるため、尿管狭窄を予防するために、尿管内に一時的ステント留置を行いました。数週間後に再び麻酔下でステント抜去を行います。また、症例によって腎下方移動尿管膀胱吻合術に移行する場合もあります。徐々に腎数値も良化し、尿も沢山排泄されているようで一安心です。

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