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症例

猫の甲状腺機能亢進症に対する甲状腺切除術

猫の内分泌疾患の代表に甲状腺機能亢進症という病気があります。一般的なサインとして食欲が旺盛になるが、痩せてくる。吐くようになる。下痢をする。眼がギラギラしてくる。発情がきたように鳴くようになる。多飲多尿を示すようになる。など個体によって程度の差はあれど、様々な症状を呈する症候群です。診断は血液中のT4を測定する事です。この疾患を放置すると、心筋肥大、高血圧などといった合併症が生じます。治療法は、食事療法、メルカゾールの内服(副作用は出やすい)、甲状腺摘出術などがあります。
今回、内科治療による効果があまり期待できない猫さんに顕微鏡下で被膜内甲状腺摘出術を行いました。術後は念のため、低カルシウムや腎機能低下について警戒をする必要があります。高齢の猫さんは早期発見のため、症状がなくても定期検診に甲状腺ホルモン濃度の測定をお勧めします。ご自宅で猫さんの首に腫れ物(甲状腺の過形成、腺腫の場合が多く形が大きくなってくる)がないか?これについても日頃から注意をしておきましょう。

 

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