ダクタリ会

症例

猫の直腸切除吻合 直腸リンパ腫

7歳の猫(チンチラ)さんが、排便困難を主訴に当院を紹介受診されました。

直腸検査では肛門から5㎝の位置に腫瘤が確認され、腫瘤による排便困難と診断しました。

初診時に内視鏡を実施、腫瘤は潰瘍状であり、生検を実施しましたが、その結果は化膿性炎症で腫瘍は否定的でした。

排便困難であることまた潰瘍が進行して直腸穿孔などを発症する危険性もあったため、

直腸切除を計画しました。直腸切除は腹部正中切開及び骨盤切除を併用しアプローチしました。

術後の経過は良好で排便もスムーズにできるようになりました。

術後の病理検査結果は「リンパ腫」でした。猫の直腸原発のリンパ腫は非常に稀な疾患であり、

報告が少なく詳細な予後は分かっておりません。

しかしリンパ腫は通常、化学療法が治療の主体となるため、術後から抗がん剤を実施し、現在術後4ヶ月が

経過しておりますが、良好な状態です。

 

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