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症例

短頭種気道症候群(BOAS)

レブル、パグなどに代表される短頭種は外鼻腔狭窄症、軟口蓋過長症を持って生まれることが多い。これらの疾患は上部気道に問題を起こし、しばしば呼吸困難を起こすことが知られている。しかし、若いうちに矯正しておくことでQOLの向上が得られる(苦しくない)。主治医より症状の軽いうちに、予防的に対応して欲しいとのことでフレブルさんにレーザーによる外鼻翼のアンピテーションと軟口蓋切除を行った。半導体レーザーで実施するのため、ほぼ無血手術が可能となる。(Trader’s テクニック変法)縫合も行わないため抜糸も不要。術直後は、若干の痛々しさが残るが6~8週間で再色素沈着がおこり写真のパグさんのような外貌となる。BOASは吐出や嘔吐などの上部消化管の運動にも関連性があるため、周術期は誤嚥性肺炎に対する注意が必要だが、一般的な予後は良好である。
短頭種は人間が手を加えて改良した犬種なので、人間が手を差し伸べてあげなければどうにもならないのです。

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