ダクタリ会

症例

股関節形成不全〜若齢期の外科的治療法〜

フレンチブルドッグ股関節形成不全の好発犬種です。若い時期にこの病気が見つかれば、三点骨盤骨切り術(Triple Pelvic Osteotomy)で対応することが可能です。
一般的な手術の適齢期は生後6カ月から10カ月齢(遅くても12ヶ月以内)と考えられています。
手術が適応となる患者さんは、脱臼が著しくない、シャープなオルトラニサインが触知できる、寛骨が十分にある、
骨関節症が生じていないなどの条件をクリアする必要があります。恥骨、坐骨、腸骨の3ヶ所の骨切り術を行い、特殊なプレートで腸骨翼を腹捻させるものです。
今回は2.7mmのプレートで30の°回転矯正を行いました。これにより大腿骨頭が寛骨臼で覆われる面積が増加し、関節の安定性、軟骨の磨耗の軽減、骨関節症への進行予防、股関節脱臼の予防が期待できます。しばらく安静が必要ですが、良好な予後が期待できると思われます。

 

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