若いプードルが時折、足を挙上し痛がっているので原因を調べて必要があれば手術をして欲しいと主治医から連絡がありました。
触診では膝蓋骨は大腿骨滑車の近位に位置しており、通常より高位にあり、かつ徒手により内方に脱臼、臨床症状を示しているようでした。
大腿骨滑車は十分に形成されていることから、脛骨粗面を完全に分離後、脛骨の遠位に固定する方法のみを行いました。過去に膝蓋骨高位症候群の診断基準は数例の大型犬で報告がありますが、小型犬ではまだ報告が少ないため、大型犬の診断基準と臨床症状などを参考に治療を行なっています。いづれにせよ若いうちに矯正を行なっておくべき疾患と考えています。