ダクタリ会

症例

食道内異物〜犬ガム〜

しく嘔吐しているワンコが昨日から何も食べられず苦しそうにしている。食道に何か詰まってるかもしれないので内視鏡で確認して欲しいと主治医より連絡がありました。胸部エックス線では心臓基底部より遠位の食道にエックス線の不透過性領域が確認されました。内視鏡で確認すると遠位食道に犬ガムが刺さっており、食道のほとんどを閉塞していました。鰐口型把持鉗子を用いて少しづつ牽引し、なんとか回収する事ができました。異物除去後に閉塞部位を確認すると、粘膜が傷ついており出血を伴っています。瘢痕形成により食道狭窄が生じる事があるので、プレドニゾロンスクラフフェートを使って予防していきます。犬用のおやつは”手でちぎれる事”が条件です。また、歯を痛めるので硬すぎるものも禁忌です。今回のワンコは無事に回収できましたが食道穿孔や食道切開術は致命的になるため避けなければなりません。ホームセンターやペットショップには色々なおやつが売られています。悲しい惨事を起こさせないためにもおやつは”手でちぎれる硬さか?”確認して購入することをお勧めします。

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