ダクタリ会

症例

SUB Systems

さんが急に具合が悪くなって、かかりつけ医を受診したところ血液検査で腎数値が著しく上昇し、高カリウム血症になっているとのこと。すぐに原因を調べて必要な処置をして欲しいとのことで来院されました。無麻酔CTでは尿管結石は確認されませんでした。すぐに拡張した腎盂に腎瘻カテーテルを設置し、尿の排泄路を確保しました。数日後アシドーシス、高カリウム血症は改善されました。尿管炎に伴う尿管の運動機能障害、エックス線に映らない結石の閉塞(99%近くシュウ酸Caなのでまず考えにくい)などが考えられましたが、腎瘻カテーテルを一時的に閉鎖すると腎数値が上昇傾向にあるため、両側の尿管の機能障害と判断しSUBシステム(人工尿管)によるサルベージを行いました。手術の翌日には腎数値は正常に回復しました。CTによる猫の尿管結石の検出感度は非常に高く、術式の決定や治療方針について細かい評価が可能です。今後は血液検査で腎数値のモニタリングを行いながら、定期的にインプラントの洗浄やメンテナンスが必要になります。

症例カテゴリー

ページトップへ