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LondonからBristolへ

先日、イギリスにある2件の病院を訪問した。この国はまもなくEUから離脱することが決まっている。
まずはロンドンのその名も”London Veterinary Specialists” 腫瘍科、放射線科、心臓病科、外科の各専門医で構成されている。
アメリカで最も有名なNYのAMCで長年、外科のHeadをやっていたDr.マッカラン(通称JJ)がロンドンに移住し、3年前にオープンした。
彼女の得意分野は低侵襲治療、中でも腹腔鏡手術については経験豊富。

お世話になったJJ。

手術準備室、壁に設けられたたくさんのコンセント口、これが重要なんだそう。もしかしてタコ足配線はしないのか?

歩いて1分の所にあるVillage Vet Hospital (ロンドンで数少ない24時間365日対応している動物病院。)
ここはGP(ジェネラリスト)が常時8名程度、VNが20名程度働いている。(イギリスではN:ナースと言う。
アメリカではVTと表現、ヒトのナースが反対しているそう。)
重症なケースや難治症例はご家族が希望されれば、向かいのJJの病院でSpecialists (専門医) のコンサルテーションが受けられる。
ここでもきちんと棲み分けが出来ている。

GPの外科主任の先生。

JJの思いが入った手術室。この日の手術はキャンセルとなったため、色々とディスカッションの時間が持てた。
限られたスペースを有効に使っており、都会の病院という感じ。日本の住宅事情とよく似ているため、
院内のレイアウトなどとても参考になった。

翌日はロンドンのパディントン駅から電車で港町ブリストル大学へ移動。約2時間ほど。
車窓からは、大昔に読んだイギリス人獣医師のドクターヘリオットの物語の田園風景が広がる。(世界の車窓からの音 ♬ )

ブリストル駅に到着。港に近いためカモメが空を飛んでいた。ロンドンは曇りが多かったけど、この日はよく晴れて気持ちよかった。

  

牛、馬、羊などの大動物の病院と犬、猫の病院で分けられている。雰囲気は北大とか酪農学園大学という感じ。

外見は古いが、中は最先端の設備が揃う。

 

Langford Vets

羨ましい広さの手術室。このような手術室が5ヶ所!軟部外科の専門医が2名、整形外科の専門医が4名常勤している。
インターンとレジデントのトレーニングを365日24時間体制で行っている。専門医試験は難関のECVSを受けるとのこと。
合格率を聞くと。。。非常に狭き門。

ポルトガル出身の整形外科医のリカルド、この日はTPLOのコンサルを2件。ラブラドールの前肢の跛行診断を一緒に見させてらった。
彼はECVSの試験後だったせいか、1つのことを質問すると10の答えが返ってくる。
すごく勉強しているし、年間で300ほどの整形外科症例もこなす。しかし、あと2つ試験が残っているらしく。。。。Good Luck !

最後にブリストルで公私に渡りお世話になった、ソレル。猫の整形外科では非常に高名な先生。
日本からMailして、今回のVisitingを快諾してくれた。長年、ケンブリッジ大学で整形外科の教鞭を取られ、
現在はブリストル大学の整形外科のヘッドである。彼女の元で多くの素晴らしい整形外科医が誕生している。
皆、彼女のことを慕っていたことが印象的であった。実は大学訪問の前日、自宅に招いてくれてイギリス風のサンデーランチをご馳走してくれた!

わずか1週間のイギリスの滞在であったが、とても勉強になった。イギリスの歴史や文化、価値観の違いを肌で感じた。
建築物に代表されるように、良いものを長く、そして大事に使う。消費天国のどこかの国や私の住んでいる国とは少し違う。
教育などの重要なものにはトコトンこだわり。あまり必要でないもの、余計なものはなく、必要最低限のモノで暮らす。
本当に必要なものを見極める力を養う(これこそが教育)。本当に訪問して良かった。

シンプル イズ ベスト。

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