ダクタリ会

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ACVS 2022 Portland Oregon

Covid-19のパンデミックの影響でしばらく対面開催が見送られていたACVS Surgery Summit 学会がポートランドのオレゴンコンベンションセンターで開催され参加してきた。オレゴンといえば”オレゴンから愛” 大自然のイメージである。

 

私は前日入りし、前十字靭帯断裂を併発した大腿骨や脛骨の変形矯正術のドライラボに参加した。J&JよりDFOのための新しいプレートが発売されたが、今の所3.5しか用意されていないようだ。

 

私と同じテーブルのコンビはテネシーから参加された若い女性の整形外科医であった。なんとTPLOなどは同じ外科医の母親から教わったそう!今でも母からもらった昔のスローカムのジグを持っているわ!とのこと。TPLOは1993年だから。納得。私は10年前からTPLOからCBLOへとシフトしたが、TPLOは世代を超えた手技になりつつあるのだ。それでもTPLOのみでは解決できない症例も多く存在しており、TPLO+TTT、TPLO+TCWO、TPLO+LSSなど多くの外科医によって症例に合わせてモディファイされている。母親から教わったという技術も次の世代に洗練され継承されていくのだろう。

Pozziらの前十字靭帯断裂時のHyperlaxityに対する”脛骨ピボット圧迫試験”が新しく追加の対象になると思われる。あ〜確かに。いるぞ。

 

サイエンティフィックセミナーはTHRを中心に拝聴した。主にVezzoni先生の術中外科用イメージの使用。THR適応症例、Hudson先生による3Dモデルによるリハーサル手術、合併症などなど。THRの成功率を高めるためのエキスパートによるディスカッションは非常に勉強になる。

展示会場で驚いたのは、某米国大手のインプラントメーカー以外のほとんどのインプラントメーカーがチタン素材の新製品を追加しており、今後は動物医療においても内固定材料はステンレスからチタンへ移行すると思われる。個人的には10年以上前からすでにチタンを使用しているので、今更感はあるが。。。。

日本からの数名の参加者、専門医、オレゴンで頑張っている先生方とお会いすることができた。オレゴンの大自然を満喫する時間も全くなく、直帰となったが足を運んで得た技術や知識はWEBでは得難いものであり、目の前の患者さんに少しでも多く還元できるよう頑張りたい。H.I

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