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Yokota Air Base Vet Clinic視察〜看護師国家資格化に向けて〜

護師の西村です。町田市獣医師会有志の皆さんと東京都福生市の横田基地内にある動物病院を見学させていただきました。 現在の獣医療においてアメリカは技術や知識などが進んでおり、日本に比べ動物看護師の果たす役割も多いのです。日本では令和5年に動物看護師が国家資格となり、さらなるレベルアップと動物病院での役割と重要性が高まります。そのため今回のように、実際にアメリカの動物看護師の仕事を拝見し、直接お話を伺うことは大変貴重な体験でした。

  

今回、担当していただいたのは獣医師のDr.IWATAと動物看護師のJASMINEさんです。JASMINEさんはフロリダ州出身で、一般の動物病院に勤めたのちにフロリダ州のライセンスを取得され、その後横田基地で働き始めました。 学生時代に薬剤の作用機序などについて得た知識が現在の仕事に活かせていることや”ライセンス取得によって獣医師から任せてもらえる仕事が増えたことが喜びである”と教えてくれました。

 実際の診察業務では問診や聴診、身体検査、採血、ワクチン接種など動物看護師がおこなっていました。出入国の手続きや書類作成など横田基地ならではの業務も多く、特に横田基地は軍施設のため軍用犬のケアが優先して行われています。軍用犬は人と同じように、4本足の兵隊として扱われ、また戦地で負傷した場合は人と同じように人の病院で治療を受けることができます。しかしどんなにおとなしい犬でも攻撃をする訓練を受けているため、軍用犬の診察時には、必ず口輪をし、ハンドラーが付き添います。保定もなるべくハンドラーにおこなってもらい、入院中も基本的には口輪をしながら対応しているそうです。そうした危険防止対策を徹底して行い、常に危険予測をしておくことも日々の診療においても大変重要なことだと再認識しました。

今回の訪問では、アメリカの動物看護師の仕事の幅の広さや技術に圧倒されました。 動物看護師として大切にしていることは「患者のケアであり、獣医師はたくさんの患者を診るため1頭1頭にかけられる時間が限られており、それを見落としがないようにカバーするために患者のニーズをくみとって獣医師に伝達することが大事。」とのその言葉にとても感銘を受けました。

私自身も日々、奮闘しているつもりでしたが、より知識をつけ、経験を積み、モチベーションを高く持った優秀な動物看護師でありたいと強く思いました。さらに獣医師をはじめ動物看護師、病院内で働くメンバーとともにより良いチームで獣医療を提供し続けたいと思います。一つでも多くの笑顔を見られるようにこの貴重な経験を活かしていきたいと思います。

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